−− 後 篇 −− |
ほとんどただのドンチャン騒ぎだった攻防戦から自軍陣地へと戻ってみると、ちょうど米帝傀儡軍の捕虜が連行されてくるところに出会いました。どうやら、先ほどの人民村での戦いで逃げ遅れてとっ捕まってしまったようです。しかもナイショで援軍となっている中国正規軍兵に。秘密を知られたからにはただでは帰れませんぞぉ(笑)
案の定、捕虜を陣地へと連行するや中国軍のみなさんは、すぐさま思想再教育を始めたのでした。 「オマヘラ シソウ マチカッテル。モウセイセイノオシエ マナブノヒツヨウ。デモ ムツカシクツテ、ワタシモワカラナイ。ダカラ ジフンデ ヨム ヨロシ」 おいおい、それはちょっと違うんではないかい・・・・しかし、そんな事は意に介さない中国兵。そのまま一気に押し切ります。 「ソウ チカッテル。チコヒハン スル。アァ、チコヨ。チ○コナイヨ。ソレヒハンサレル、オトコオワリネ。ハクチン、ミナオオキイネ。オマヘモソウカ? チョット、ミセル アル」 あー、もうなにってるかワカンネーって!!(苦笑)
勢いに任せた意味不明な思想攻撃に、さすがに強硬な米帝もついに陥落せざる得なかったようです。いままでの成り行きからはカケラも想像できなかった結末を迎えました。なぜか出てきた我らがホーおじさんの御真影を掲げて、得意のポーズを決めたのです。
などと半ば呆れながら思っていると、不思議な事に次々と捕虜が連行されてきました。一説には、捕虜を志願する物好きも多いと聞きます。まぁ、それはお互い様なことなのですが・・・・(苦笑)
と、一般兵に混ざって、米帝でもエリートと思われるトラジマのグリンベレ(米帝の装備わかんないからぁ〜 苦笑)が連れてこられ――というか、やってきたという方が正しいかも――ました(笑)
彼らへの尋問は、第一小隊の隊長殿が主尋問官となって、我らが第二小隊の隊長殿と共同で行われました。 「アメリカ軍の諸君、我々は君たちを歓迎する」 第一章隊長殿が言葉をきります。しかし、拉致しておいて歓迎も何もないと思いますが、そこはそれ北の大将軍様の例がありますので、気にしないことといたしましょう(笑)
「まぁ、まずはどうだね?」 と、おもむろにタバコを差し出しました。相手を落ち着かせるのによく使われる手です。でも、そのタバコ自体、元は米帝傀儡軍の物だったということはナイショです(笑)
当然ながら、米帝捕虜は何の疑念もなく受け取ると、うまそうに一服してたのでした。 「我々は諸君をどうこうするつもりはない。ただ、二・三質問に答えて欲しい」 と、目の前に地図を広げて、 「まずは、きみたちの本部はどこにある?」 うっわぁ、いきなりの直球勝負。男らし〜(笑) 「おおっ、そうそう。こんな物もあるんだ」 タバコがダメならと、懐から持ち出したのが、なぜか持ってるクシャクシャなドル紙幣。それを無造作に掴み取ると、米帝のポケットへねじ込みます。とりあえずの買収ってヤツですか。しかし、それもカリオストロ公国製だという事は公然のナイショです(笑)
実情を知らない[当たり前だ)米帝は、やっと納得したのか、おもむろに口を開きました。 「ワタシ、コトバ、ワカリマセーン」 尋問官の怒号が飛びます。まさに「MK5(懐かし〜)」といった形相です。その勢いにおされたのか、米帝どもはついに地図を指し示しました。 「最初からそうすればいいんだ。そこか?」 尋問官は表情を戻して、一緒に地図をのぞき込みます。 「これがわが軍の新鋭爆撃機」 捕虜たちをにらみつけると、怒鳴りつけます。 「本部の場所を聞いとるんだっ。正直に答えないかっ。それとも痛い目にあいたいか?」 さすがは百戦錬磨のベテランたち。鼻をほじりながらスットボケます。 − 仏の顔も三面怪獣ダダ − 日本の古い言い伝え(オイッ)の言葉どおり、その態度のあまりのふてぶてしさに、とうとう尋問官殿の堪忍袋の緒が切れてしまいました。 「おっ、おまえなんかなぁっ! おまえなんかなぁっ!!」 いきなり刀を抜いて振り回――などということはなく、小型の拳銃を取り出して目前の捕虜たちを次々と射殺してしまったのです。
そんな隊長殿の行動が呼び水になったのか、周りにいた同志たちによって、関係のない捕虜たちも次々と射殺されてしまったのです。唯一この災禍を逃れられたのは、人民村の開拓に借り出されていた一部の者だけでした。
「あれ・・・・」 間もなくして冷静になってみると、もう事態は後の祭りでした。大事な情報収集元は、総じて大地の肥やしと化してしまっていたのです。 − 死人にシナチク − なんでメンマといわないんだろう――というのはどうでもよくて、いまだにわからない敵本部の情報を得るチャンスだったのに。失敗です。 「ま、いっか。終わっちまったもんは仕方ない。どーにかなるだろ」 ポリポリと頭をかきながらの開き直りです。いやぁ、これこそまさにここらしい(笑) などと騒いでいるうちに、昼の自然休戦となったのでした。 続く・・・・ |
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