−− 終 編 −− |
「今回、時間の都合で休戦はとりません。戦争続行ですので、食糧補給後、逐次攻撃をお願いします」 休戦だと思って集まってきた同志たちは、偉い人(スタッフ)の鬼の一言に一大ブーイングをあげます。まぁ、始まった時間と、刻一刻と領地を広げている不海の様子を考えれば、間違った選択ではありません。が、そこはそれ人ですから、やりたくないものはやりたくないので、一部の熱狂的な親衛同志たちを除いて、めいめい昼食休戦へと自発的に突入です。それは米帝傀儡軍も同じなようで、散発的に続いていたイヤガラセのような攻撃もやんで、静かなひと時が訪れたのです。
そんなときでした。不意にわきあがる隊長殿の雄叫び。 「ああっ、なんだよぉっ!!」 興味津々駆けよってみると、雑納を抱えて涙ぐんでおりました。何でも、買ったばかりの曇り止めが自爆テロを挙行してしてしまったという事です。
「高かったのに・・・・」 一部どこかで聞いたようなやり取りの後、隊長殿は不意に立ち上がると、なにやら口走って走り去ってしまいました。慌てて追いかけていく同志諸氏。後には我々だけが残されてしまったのでした。 「どうしたの?」 文字どおり荷物番を押し付けられたというか、ただ出遅れてしまった結果というか、唯一残っていた人に尋ねます。が、やはり理由はわからないようでした。ま、気が済んだら帰ってくるでしょう。こちらも昼食の再開です。 暑さは相変わらずなものの、空腹も満たされてのんびりとしていると、南側の偉い人(スタッフ)たちが集まってきました。氾濫水位の現状視察のようです。その状況は想像を超えていたようで、急きょ首脳会議が行われたのでした。
「このままでこっちの陣地は大丈夫なのかな?」 なるほど。どさくさにまぎれて、不明だった米帝傀儡軍の終結地点を聞きだそうという魂胆のようです。先ほどの失態を取り戻そうというのでしょう。しかし、まじめな打ち合わせの中にあって、隊長殿の漢らしい(笑)努力は徒労に終わってしまいました・・・・ざんねんっ!! そんなやり取りを遠巻きに眺めていて、ふと時計を見るといい時刻になっていました。そろそろ行動開始しましょうか――て、まだ隊長殿は帰ってきませんでした。おいおい、いいのかそれで(笑) 今回は、すでに出来上がっている踏みわけ道を中心に進んでいきますので、侵攻自体は楽にできました。が、相変わらず米帝のトラップではないかと思われる水溜りが多く、よけながら進むというのは正直めんどくさかったです。
相変わらず米帝側の終結地がわからないままなので、とりあえず音のするほうへと進んでいきます。もうかなり進んだろうという頃、先行していた同志たちが身構えているのに出くわしました。どうやら会敵したようです。 帰ってみると、相変わらず人民村を巡っての戦闘が続いておりました。相変わらず迂回した敵に急襲されていたようです。しかし、こちらはわが陣営が近く、ホンモノの専売特許、海戦術が可能でありました。得意の人身に辛いリサイクル突撃を繰り返し、何とか敵を押し返す事に成功したのです。 「米帝軍の大規模な人民村侵攻作戦があるとの情報です。総員、人民村を死守すべく迎撃用意せよ!」 予感的中。いつも我々が米帝傀儡軍に対して行っていた最終突撃を、今回は米帝側に先を越されてしまったのでした。純粋戦力比二倍の相手です。結果はもう明らかですねぇ(涙) 「あれ、どこ行ってたんです?」 相変わらずですねぇ。できれば見たかったんですが(苦笑)
米帝側は、相変わらずやる気があるのか無いのか、はたまた「オペレーション巌流島」なのか、なかなか姿を現しません。毎度の事ながらじらされます。待つこっちのみになって欲しいと思うこの頃です(笑) 「きたぞーっ。米帝のヘリコプター発見!」 今度こそ本物の緊張感が走ります。最後の一大決戦が間近に迫ったのですから、さすがの我々も身構えます。
米帝の攻撃部隊は、ワーグナーを轟かせながら、総大将を先頭に歌をうたいながらやってきました。耳をすますと―― 「パイロットはキミだ。指揮官ボクだ。残りの人は兵隊さん」 全然ワーグナー関係ないじゃん!! しかも、全部隊一度にやってくるもんだから、もうその巨大な事。ずーっと地平線の向こうまで隊列が続いていたほどです。 「はいはい二列に並んで。そこ、はみ出さないように」 本当にヘリコプターなのか、それ・・・・なんだろなぁ・・・・(苦笑)
半ば呆れて我々が見つめている中、米帝側も緊張感の無いまま展開していきました。ランディングゾーンとかを設置した事になってるのでしょう。よくわかりませんが。
「共産軍のみんなぁ、元気でしたかぁ〜」 奇妙なほどテンションの高い呼びかけが響きます。何がそこまで高揚させるのでしょうか。さすがにそれはポツダム宣言だろうと思っていると、意に反して我々からも返事がありました。 「は〜い、元気でぇ〜す」 もう完全にノリはデパートの屋上でした。どっちが司会のお姉さんかというより、どちらもおっきなお友達といった方が正しいでしょうけどね(笑) まぁ、問いかける方も問いかける方ですが、答える方も答える方ということで(笑)
「今回は、我々がキミたちに攻め込んじゃうぞぉ。覚悟しろよぉ〜」 なぜかお互い妙なテンションのノリノリが続いています。 「よーし、アメリカ兵の諸君、歓迎委員が待っているぞ、存分に楽しもうじゃないか。 総 員 突 撃 !! 」 号令一過、展開していた米帝傀儡軍が一斉に攻め寄せてきました。各活動単位の部隊で、四方八方から押し寄せます。もうその弾幕のすさまじい事。少しでも射線が通ろうものなら、有無をいわさず蜂の巣決定ですから・・・・ ラストイベントの決まりで、今回は復活ルールも適用されない(復活するとたまらない事態が待ってます(笑))ため、戦況はもうすさまじいの一言でした。
突っ込んでくる米帝を迎え撃つわが同志たち。人民村の周囲はちょっとした土手とブッシュ。背後は刻々水位を増していく水溜り。まさに「背水の陣」です。勇猛果敢に立ち向かいますが、しょせんは多勢に無勢。次々と打ち倒され、無残な屍をさらす事となったのです。
そうこうしているうちにも、米帝傀儡軍は徐々に包囲網を縮めてきます。というか、始まった瞬間からすでに間近で撃ち合いをしていたように思えてならないのですが・・・・痛すぎるよぉ〜
対するわが陣営はすでに青息吐息。死屍累々とした村内陣地では、もう反撃もおこなわれておりませんでした。玉砕です。
米帝傀儡軍は、なぜか人海戦術にモノをいわせた攻撃で人民村を押しつぶすと、悠々と侵入してきました。そして、我が物顔での残敵掃射という名のイジメの始まりです(笑)
人民村の完全制圧を確認すると、米帝傀儡軍はもう上へ下への大喜び。それは総大将の雄叫びにも現れてました。 「初めて勝ったぞぉ〜」 初めても何も、毎回勝ってるでしょうがね(^^;
あ、そういえは、フラッグ戦時代は我々が完勝したときもありましたっけ。思い返してみれば、それからだったよなぁ、フラッグ無くなったの・・・・(苦笑) ともかく、タ○ムボカンもしくは黄門様のように決まりきった結末なんですが、今回はチョット悔しいかも。自軍陣地でやられるのってけっこうヤナものね。ま、敵味方場所問わずいつもやられるのは我々なんですが(笑) 閉会式では、今回勇者に表彰が行われました。なんか賞品もあったみたいで、チョット羨ましいかも(笑) という事で、今回の波乱に満ちたゲームも無事に終了することができました。最初はどうなる事かと思いましたが、終わってみればこれはこれで楽しい一日でしたね。次回はまたフィールドも元に戻るでしょうから、ネタを仕込むのが楽しみですぅ。
今回の疑惑の一枚
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