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ついに作戦が開始されました。
「さて、どうしようか?」 いまさらいう言葉ではありませんが、こういうしかないのがまさに現状。 「取りあえず、解放軍とは逆の方に行ったらいいんじゃないかな?」 と指差すのは内陸の方向。村人と同じ方向に行きましたから、取る道はただひとつ。 「じゃ、我々は真ん中から川沿いを行きましょう」 行くのはいいんですが、そこには道が無いという事をお忘れないように――といったところで、まったく何の忠告にもならないのですけれどね(笑)
という事で、我々は生い茂る藪を掻き分けて進んで行きます。途中で米帝に鉢合わせしてしまうかもしれないという緊張感の中―― 「各自散開。敵に注意して前進」 敵陣はほんの目の前です。誰もが少しビビリモードにはいいていますが、一人二人と無謀な飛込みが始まりました。続けざまに前進を始める一同。 「この先にいそうだなぁ・・・・」 後でジッとしているのが苦手な私は、すぐ脇の茂みに踏み込んでしまいます。当然、後からはみんなが続いていてくれる――事はありませんでした。唯一、物好きな勇者が一人いたばかりです。
「敵影が見えたら教えてね(ハート)」 隊長殿始め、その他大勢は遙か後方で待機モード全開でした。まさに露払いの面目約如(爆笑) 『まだ動いていない?』 一瞬、呆気にとられます。もうけっこういい時間が経っているというのにもかかわらず、相手はまだ部隊編成中のようなのですから。これはもしかしてチャンス? ここまで来てしまった以上ただ引き返してはつまりません。 「米帝、動いてないですね」 キバヤシと化した隊長殿が叫びます。 「という事は、このまま突っ込んでもいいのかな?」 さすがに不安を覚えたのか、隊長殿が部隊付きの指導員に問いかけます。が、さすがにこれは指導員の手にも余るようで、いまひとつ要領を得ない返事でした。さまざまな正体不明なやり取りを繰り広げたあげく、イヤガラセのヒットエンドランの強襲決定となりました。最近多いよなこのパターン(苦笑) そうと決ればあとは早い。流木やゴミなどで悪い足場を慎重に歩みを進めます。
「ダワイ!! ダワイ!!」 だからそれ国が違うって(笑)
―― Piiiiiiiiiiii―― 隊長殿の笛の合図が響きます。とたんに始まる出たとこ勝負の一斉射撃。当然ですが、その後は結果を確かめる余裕などあるわけなく、必死にいまきた道を逃げ帰ったのはいうまでもありません。この攻撃は、とても米帝には評判が悪かったようですが、そこはそれイヤガラセですからね(笑)
そうして意気揚々と引き上げる途中、先刻ドナドナされていった農民たちの村に出くわしました。仲間であるのにもかかわらず、なんだかイヤ〜ンな空気が漂っています。 「あぁ〜!? おみゃぁらナニもん? ここはおらぁのショバじゃって、あんしにきたよぉ〜?」 わけのわからない懐かし気味な言葉遣いと、上目斜め四十五度の見事なメンチビームが我らを射すくめます――って、あなた、いつの人(笑)
加えて、周りにいる親衛隊(ただの村人かもしれませんが 苦笑)が、それに彩を加えます。が、沸き起こる笑いを堪える事ができず、迫力も何もあったものではありませんでしたけど(笑) 「・・・・」 一瞬たじろいでしまったものの、すぐに何もなかったように、引きつった愛想笑いを浮かべながらスルーです。 そうして無事に村を通過できたかと思ったときでした。不意にある者が村外れへと駆け出したのです。行く先を確認してみると、そこには二人の村娘(本物の女の子よ)の姿がありました。彼は、駆け寄った勢いそのままに、胸ポケットから皺くちゃのドル紙幣を取り出すと、興奮した面持ちで交渉――いや詰め寄ったのでした。 「OK? OK?」 相手は勢いに気圧されたのか、キョトンとしたまま困ったような笑みを浮かべるばかりです。 〜 通 報 す ま す た 〜 おいおい、そりゃちっとマズイんでないかい。相手は未成年なんだからさ。気持はよぉぉぉぉっくわかるけどねぇ(爆笑) さすがにヤバイと、隊長殿その他大勢にいさめられたのはいうまでもありません。そのまま引きずられるように我らが陣地へと連行されていったのでした。
それはそれ、大きくなったらよろしくねぇ〜(オイッ 苦笑) などとバカをやりながら戻った我らが一行、すぐさま政治委員長殿から新たな作戦指示が出され、一時たりとも休む暇を与えられなかったのはいうまでもありません。 わかってます、これはもう仕様です・・・・(涙) 続く・・・・ |
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