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「米軍がやっと移動を開始したという情報が入った。今度はガセじゃない。その展開はかなり気合が入っているという話しだ。イヤガラセが効いたんだろう(笑)という事で、ヤツラを叩き潰してこい!」 指導委員長より指令が出されます。 「・・・・じゃぁ、行きますか」 諦めにも似た掛け声の元、弾の補給と共に早々の再出撃となりました。ホント、人使いが荒いよなぁ。さすが共産軍(笑)
作戦自体としては非常に簡単で、足場のいいホーチミンルートを一気に侵攻、浸透している米帝傀儡軍の背後に回り一気呵成に殲滅しようというものです――なんていうのは簡単ですが、それができないから毎回苦労しているんですけどね(苦笑) 「入口、どこなんだろう・・・・」 心細そうな隊長殿の呟きが、誰に言うとも無くかすかに聞こえました。そんな空気を察したのか、先刻から囁かれていたある仮説が急浮上。そればかりか、それはもはや決定となってしまったのでした。 隊長殿、方向音痴説。此処に実証!!(爆笑) まあ、こんだけわけわからなくなっていれば、誰だってしかたないとは思いますが。やはり辛いよ中間管理職(笑) 「敵だぁ〜」 気がつくが早いか、気の抜けた声と共に、まだ射程距離にも入っていない相手に先制攻撃をかける後ろの一団。先頭の者はもう上っていたのですけれどね。
そんな響く射撃音の中、ルート上には仲間の解放軍の姿がありました。話によれば、すでに米帝傀儡軍の先遣隊とは戦闘状態で、充分に持ちこたえているという話です。
「援護しましょうか?」 自信満々に答えます。それを実証するかのように、近くにいた解放軍兵士が勢いよく進んでいきました。そして、同じような勢いでそのまま戻ってきていたのです・・・・本当に大丈夫なのかぁ(苦笑) 「それよりも、中を迂回してる部隊があるから、そっちの方をお願いしたい。このままじゃ回り込まれます」 このルートの向こうはカンプチア領という事で進入禁止のはずなんですが、そんなのは現実と同じでただのタテマエ。お互い密かに侵入侵攻しておりました。その通りなら、確かに危険ではあります。もっとも、とても本部まではたどり着けないだろうけどね、我々みたいに(自爆) 「わかった。それでは我々はそちらの敵の掃討に向かう。こっちは頼みます」 力強くも、いまいち不安な解放軍にその場を託し、一路米帝を求めって越境侵攻です。
カンプチア領内は、一面葦林となっていて、その中を突っ切るのは並大抵の事ではありません。あと敵がどこにいるかもわからないのですから。下手をすれば正面衝突もあり得ます。一応の通路もできてはいるのですが、大きく蛇行していて迅速に進むというのには甚だ不向きなのです。 後は野となれ墓となれ! です(笑) ここでも勝手に露払い精神を発揮して、誰も付いてこないのをいい事にさっさと進んでしまいます。だいたい歩くのも困難な場所に、敵が伏せているわけなどありません。自分が歩けないなら、相手だって歩けないに決ってます(笑) そうして開き直ったいま、途中に何ヶ所か通路を横切る事になるのですが、当然ここはおかまいなし。最前線まで一目散!
そうしてたどり着いた先に、物陰に隠れるようにしている友軍の姿を見つけました。 「気をつけてください。この先にいます。その曲がり角のあたり」 指された方を見てみると、見事に視界が悪い一本道の右カーブ。誰がどう見ても待ち伏せ絶好地です。姿は見えませんが、まず間違いなくいますよね。同志もそういってるんだし。 しかし、こんな所でビビッているなど愚の骨頂。撃たれてナンボがうちらの信条! 一人十発! 漢ならば、敵一人につき最低 十発は喰らわなければっ(苦笑) 1発も10発も撃たれる事に変わりないし。どうせならライフルなんてセコイ事はいわず、機関銃で思いっきりやられたいものです。まさに 撃たれるアホウに撃つアホウ、同じアホなら撃たれにゃ損そん っ・・・・て、違うか(笑) とにかく、漢ならやられるときは前のめりが信条です。(違うけど 笑) 「こ、これだよ、これ・・・・カ・イ・カ・ン 痛いけど・・・・」 ひっくり返りながらも、ボニー&クライドなったような高揚感に満たされつつ、ついついM3もセーラー服もまったく関係無いのにそんな言葉を思い出しておりました。うーん、満足。これで今日は充分だ!(アブねーな 苦笑) でぇ、ついでながら攻撃した相手を見てビックリ。どっからわいたのか、いるわいるいる米帝が。ゾロゾロと姿を現したのです。その数ざっと4・5名ですか(笑) しかも隠れるように伏せ撃ちしているM60まであるときたもんだ。閉鎖された一本道のど真ん中に立ちふさがる軽機関銃。これほど凶悪な物があるでしょうか。逃げる術があるのなら教えてください・・・・もちろん逃げませんけど!(爆笑)
「お疲れ・・・・」 戻って行くと、苦笑を浮かべた隊長殿が待っておりました。やはりやられてしまっていたようです。
続く・・・・ |
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