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陣地まで戻ってくると、悠然と構えた指導委員長が手薬煉を引いて待ち構えておりました。 「ん? 他の連中はどうした? 一緒じゃないのか?」 間違いなくそうでしょう。事実、帰ってきているのは私らだけでしたから(苦笑) 「そうか。参ったな・・・・」 指導委員長は、手にした資料を見つめながら、頭を抱えておりました。 「党本部からの指令で、米帝軍から村を奪回しろというんだが・・・・」 無理もありません。チラチラと戻ってくる姿はありますが、さすがに頭数が全くといっていいほど足らないですから。 「!?」 何となく思い当たりますが、ちゃんと相手の正体を確認しようとしたそのときです。どこからか叫び声が上がりました。 「敵だぁ〜!!」
やっぱりぃぃぃぃぃぃ〜(苦笑) 薄いブッシュの向こうをちらほらと移動していく影。間違いなく敵影でした。
あいも変わらず脅かされる我らが本部。いいかげん防衛体制をどうにかしなきゃいけないのじゃないだろうか。なんてグチをいっている場合ではありません。片手にも足りない人員で迎撃するしかないのです。慌てて物陰に飛び込むと、相手の出方を注視します。
しかし、相手も少人数なのか、かなり慎重に寄せてきます。ほとんど攻撃らしい攻撃をすることもなく、不気味なほどにジワジワと。 「だぁ〜待ってられるかぁ!」 先制攻撃を仕掛けたのは我々でした。動くものおかまいなしに撃ちまくります。が、その効果はまったくなし。敵影が減るどころか増えていく一方だったのです
『このままじゃヤバイかも!?』 内心、不安がよぎります。こんな状態になった場合、いままで撃退できた覚えが無いのですから。 「!!!?」 敵味方共に、攻撃の手が一瞬止まります。まぁ、中にはまだ撃ち続けていたモサもいたようでしたが・・・・はい、それは私です(ごめんなさい 苦笑) 『いまのは何だったんだ?』 あまりにも場違いな影のように見受けられたのですが・・・・と、疑問に思っていると、なにやら本部が騒がしくなっておりました。確認してみると、先ほどの場違いな影の正体がありました。オートバイと運転手――そうです、この場所を利用しているモトクロスな人だったのです。
「どうやら人数も戻ってきたようだな」 本当に何事も無かったかのように、周辺にたむろしていた隊員たちをながめると、説明を始めました。
「それでは、改めて作戦を説明する。先の人民村に米帝が居座っているという報告だ。よって我々は全力をもってこれを排除、村を村民ともども解放するんだ。よし、死んでこい!!」 「死んでくるんでありますか・・・・」 あまりにもらしい言葉に思わず絶句(爆笑) しかし指導員長の言葉は天の言葉。従う他はありません。ま、普通に行ったところでやられてくる事には変らないんですが(苦笑) 「よしっ!
人民軍の諸君・・・・あとこの場にいる解放軍のみなさん、村を取り返すぞぉ〜〜!」 半分ヤケクソ気味な隊長殿の雄叫びに、周りの者も調子を合わせて呼応します。 「よ〜し、オレに続けぇ〜!!」 と、目標の人民村目指して隊長殿が突撃です。いかにもその場を逃げ出したいという態度がバレバレにね(笑) 当然ついて行く我ら一同。怒涛の突進開始です!
いろいろ余計な事に手間取ってしまい、少々出遅れて人民村までの一本道を駆け抜けると、もうそこは大混戦でした。死屍累々と横たわる両軍入り乱れた被弾者と、まだしぶとく抵抗を続けている米帝どもに追撃する友運の姿。四方八方の茂みから折り重なるように出てくると、順番こに撃合ってはやられていっていたのでした(笑)
中には死体を偽装して、何も疑わず近づいてくる我らが同志をだまし討ちする輩もおりました。もっとも、このときは伏せたのが紛れていて区別が付かなかっただけだったのですけれども(苦笑)
し・か・し 「よそでやってくれないかなぁ」 盛り上がり暴れている両軍を、村外れにひとかたまりになって戦火を避けながら、村人たちがそれぞれに見つめていました。が、その多くは『本当に迷惑だ』という眼差しでしたが(苦笑) ええ、そうさ。戦いとは、当事者以外が一番迷惑するものなのだよ。諦めてくれたまえ。という事で当然、我らは村人などアウト・オブ・眼中なのでした(サイテー 苦笑)
損害を恐れず吶喊あるのみ!! そうして作戦を終えて本部へと戻って行く我々を、相変わらず非常な事態が待ち受けていてくれたのでした。カンベンしてよ、もおぉ〜(笑)
続く・・・・ |
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