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人民村を接収していた米帝傀儡軍を叩き潰して、満身創痍でも意気揚々と帰還する途中の我々を、別働隊の帝国主義者どもが待ち構えておりました。通路脇のブッシュ越しの不意打ちです。
しかし、そこは意気上がる我軍の事。全戦力を投入しての反撃開始です。まるで、米帝どもが得意としている物量による力技攻撃を見る思いでした。相手が少数だった事もあってか、たちまちのうちに壊乱してしまったのです。
うーん、強いぞオレたち(自画自賛 笑) つけ上がるときはとことんつけ上がります。調子に乗って追い回したかと思うと、被弾者に対して略奪のやりたい放題し放題。この辺りは先達のロ○ア軍直伝の技といえますでしょうか(苦笑)
「ああ、1ドルだ。1ドル見つけた〜」 余計なお世話です(笑) だったらポケットにしまわないっ(爆笑) 「おまえたち、1ドル2ドルで騒ぐんじゃない。それでも栄えある人民軍兵士かっ!」 放っておいたらいつまでも続きそうな様子に、隊長殿の呆れたような叱責が飛んで、そんな略奪劇は幕となりました。共産国家の田舎者には大事なんですけどね(笑) 「向こうだ、向こうに行ったぞ」 銃を手にした同志たちが右往左往していたのです。 「どうした?」 あいも変わらず襲われていたようです(苦笑) が、今度ばかりは違います。前線に出ていた一群が戻ってきましたので、ほぼ完全勢力といっていい状態だったのです。 「あそこだぁ〜 つっこめぇ〜!!」 誰だかわからない合図に促され、帰ってきた状況そのまま突撃です。もう本当に勢いだけでしたが(笑)
しかし、そんな勢いがよかったのか、特に苦労する事も無く相手を捕虜とする事ができたのでした。しかし、その人数のすごい事。出てくる出てくる。驚くやら呆れるやら。あのオニの政治指導員長をして、 「こんなに捕虜はいらない」 といわしめたほどです。うっわぁ、この一言に、なんだか末恐ろしい響きを感じたのは私だけではないでしょう、きっと(笑)
そのときでした。まるで見計らったかのように、米帝の無線機が鳴り出したのです。 『おまえたち、どこにいる・・・・いつものところか?』 すでに米帝傀儡軍の本部も公認のようで。さすがは歴戦の勇士たち(爆笑)
「あー、いまの通信にいわれるまでもなく、毎度見知った顔のような気もするが、それはあくまでも気のせいとしておこう、オトナとして(笑)」 我らが同志たちに取り囲まれた中、一ヶ所に集められた捕虜たちへの、隊長殿の問いかけが始まります。 「それよりも、諸君等に確認したい事がある。作戦目的や構成部隊はもちろん、月々の小遣いの額にバナナはおやつかなどいろいろあるのだが、中でも一番に聞きたいのがこれだ」 と取り出したのは例の指名手配書。
高々と掲げると、たたみかけます。 「お前たちの部隊のひとつ、第一歩兵師団にこいつ等がいるはずだ。知っているだろう? こいつらはどこにいる?」 確かに(笑) なんだかいってる事も微妙だし(笑) しかし、我が陣営においてはこれが正義、世間一般的な判断は通用しないのです、恐ろしい事ですが(苦笑)
「よかろう、知らなくてもかまわん。どこにいるか答えろ」 万事この調子。もうメチャクチャです(爆笑) 当然答えられるはずもなく、口篭っている事しかできない――はずでした。が、なぜかやりとりは続いていました。 「じゃぁ、あっち」 と、自軍の方角を示します。確かに間違いではないでしょう、フィールドに出ていないなら(笑) 「間違いないなぁ?」 奇妙な沈黙が訪れました。なんともいえない空気が満ちていたのです。愛想笑いの捕虜たちに、微妙に引きつっている隊長殿の笑み。それは、次に起こるであろう事態を如実に物語っていたのです。
「本当に知らないんだな?」 というと、手にしていた手配書をしまいこんだ――かと思うと 「なら、お前たちは必要ない。全員、死んでしまえっ!!」 いきなり手にしていた鉄砲を乱射すると、捕虜たちを一人残らず片付けてしまったのでした。毎度おなじみの隊長殿ご乱心です(爆笑)
そのとき、米帝の一人がひっくり返ったついでに、そのまま排水溝に頭から転がり落ちてしまったのはナイショです。 「・・・・しょうがない、自力で探すか。よし、諸君、再出発だ」 ひととおり暴れ終わると、隊長殿は何事もなかったように作戦再開を宣言したのでした。 続く・・・・ |
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