−− 序 後 −− |
「ハァ〜イ。レデース アンド ゼントルマン。いよいよお待ちかねのレビューの始まりだぜぇ。ノッてるかぁ〜い!!」 酔っ払い集団の狼藉を抑えるためのMPの警護の下、ついに前夜祭開始の時間となりました。
しかも今回はおねーちゃんダンサー(本物)のオマケ付だ。ただでさえ熱狂ともいえないミョウチクリンなテンションの中、さらにボルテージが上がろうというものです。あまりの嬉しさに、天までが嬉し涙をチョチョ切らせてしまったほどです・・・・おまえさんは泣かなくていいんだって。いや、むしろ泣いてくれるなっ(笑)
で、司会者がそのままの勢いでステージを進めようとしたときでした。 「チョーッと待ったぁぁぁ!! 今回、本物のアオザイ娘が何人かいただろう。コンテストだ。誰が一番似合うか、この場で決めようッ」 唐突のGOD降臨です。そのなかばというか、もうほとんど決定的にロレツの怪しい声に、聞こえない程度に文句を口にしながら、スタッフさんたちは慌てて走り出しました。まるで何かを恐れているかのように――触らぬ神にたたりなしといった所でしょう。さすがは慣れていらっしゃる(笑)
しかし、そんな事などおかまいなし。上機嫌なGODは司会者を押しのけてその場を仕切ります。 「さぁ、ヤローども。アオザイ祭の開催だ。誰が一番似合うか決めやがれぃ!!」 壇上には、年齢・性別バラエティーに富んだ五人の姿がありました。女性の方三名はもちろんですが、名物のアオザイ兄弟もおり、なぜか本物に対抗意識を燃やしていたのか、強い存在感をアピールしておりました。 「いいか、『かわいい』じゃなくて、あくまでも『似合う』だからな。そこんとこ間違えンなよぉ〜 それじゃぁ、エントリーナンバー1番の人からいってみよぉ〜!」 チラリと意味深長な視線を泳がすと、いつの間にか決めていたエントリーナンバー順にモデルターンを強要です。こちらはもう完全に自分のターン(苦笑)
「よーし、確認したなぁ。じゃぁ、誰が一番か拍手だ。まず一番――」 ノリノリにナンバーをコールしていくGOD。そのたび湧き上がる拍手と歓声。 「わかった。彼女だな、いいな。決めちゃうぞ。オレの心も叫んでるからなぁ〜 そうです。出場者の中で一番若くてかわいい方が指名(おいっ
笑)されたのでした。
ぶち上がった場の興奮も冷めないうちに、本職のダンサーさんによるレビューが始まりました。
気分は完全にプレイメイトを前にしたヤンキーそのもの。まぁ、中には違う国の人も混じっておりますが、そこはそれ同じ男という事で(意味不明 笑)
そうした狂乱が一段落すると、再びGODの降臨です。 「おまえら、騒いだら喉が渇いたんじゃないのか。渇いたよな? そこでだ、ビール早飲み競争をしたいと思う。限定10名、早い者勝ちだ。我こそはという勇者は登ってこいっ!」 最後までいい終わらないうちに、舞台へと殺到するバカども。タダ酒の一言に目の色を変えて、死に物狂いの狂態です。直前での妙なテンションも大きくかかわっていたのは間違いないですが(苦笑)
「こら、おまえら落ち着け。群がるな。10人だ、先着順だぞ・・・・て、おまえ何人だ?」 半分暴徒と化しつつある一群を御していた声に、妙な単語が混ざったのに気づきました。 「あれは、まさか!?」 どっからどう見ても北の物としか思えない制帽に緑茶色の軍服姿。そかも、その手には竹竿にくくり付けた青赤の生地に黄色い星の旗。この非常に特徴のあるいでたち――間違いありません。我らが隊長殿であります。今回、前日参加をするとは聞いていましたが、いままで姿が見えず気にしておりました。が、まさかこんな形で見かける事になろうとは・・・・(苦笑)
「よーし、全員の手に渡ったな。それじゃカウントダウン始めるぞ」 足元に、まるで空薬きょうのように積まれていた缶ビールを配り終えると、GODは嬉しそうにカウントを始めます。糸にすがり損ねた亡者どもの恨めしい視線をよそに、無事居場所を確保した隊長殿以下10名、いまや遅しと声の主を見つめながらプルトップに指をかけて身構えています。 「3.2.1 Go−ーーー!!」 合図と同時にビールにかぶりつく一同。まともに飲んでいる者もいれば、飲んでるのか被ってるのかわからない者まで、そりゃぁもう様々でした。半分ずつ脱落していき、ゲップが出るほど飲んだ頃に優勝者が決りました。当然、我らが隊長殿は初戦敗退です(笑)
「よーし、勝ち残った勇者には祝福のキッスのプレゼント。そてもツインの豪華版だぁ〜!!」 タダ酒にありつけなかったばかりか、そんな豪華特典など知る由も無い亡者どもから、当然のごとく大ブーイングが沸き起こります。が、そんな事などまったくおかまいなし。嫉みと羨望の眼差しの渦巻く中、表彰式(?)が行われたのでした。
もう収まらないのがその他大勢です。再び会場を覆いつくす不穏な雰囲気。酔っ払い連中だから性質悪いしね(苦笑) 「騒ぐな。わかってる。オレは誰一人見捨てないぞぉ。それがマ○ンコ魂だ」 なんか伏字の部分を飛ばしていたような気もいたしましたが、そこはオトナの事情という事で(爆笑) 「ここでセクシーダンサーセカンドステージだ。おらぁ、ノリ遅れたヤツは勝手に盛り上がれ〜!!」 GODの正体不明なアナウンスと共に、セカンドステージ開始です。あまりこういうものを見慣れていない身には、会場がアレなんでアレですが、とても新鮮で楽しいです(笑)
軍服姿の連中と、トラックの荷台でのあまりにも似つかわしくない妖艶な舞に、わけのわからなくなっている酔っ払いどもが、わけのわからないままに盛り上がります。もうナニがなんだか・・・・(苦笑)
さて、問題のニセヤンキー(一部現地人)どもは、最初のうちこそおとなしくしていましたが、やはり興奮してくると押さえがきかずに、群集心理の奇行からフィーバーフィーバー!! 写真はもちろん、勝手に壇上にまで乗り上げる始末。もう歓声を上げての大騒ぎです。本当に映画などで見る駐屯地の狂態の再現といった感じ。このときだけは米帝でいる方がいいような気がしてきますよ、ホント(笑)
しかし、事態はそんな生易しいものでは収まりませんでした。この後はもう本当にメッチャクチッャ ―― でも、やはりそこは『オトナの事情』というヤツで 閑話休題 ・・・・(苦笑) そうして、もはや収拾のつかなくなった前夜祭は、阿鼻叫喚のうちに異様な盛り上がりの元やっとこさ終わりました。楽しかったけど、なんだか疲れましたよ・・・・(苦笑) ―― しかし、まだまだ夜は終わらなかったのでありました・・・・ 続く・・・・ |
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