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前回、GOD氏積年の思いだったらしい記録DVDが制作され、ごく一部の物好きには大好評を持って迎えられました。もちろん私も持ってます(笑)
それに味をしめたのか、今回はさらに本格的な装備を投入して、かなり本腰で撮影に望んでいたようです。じっさい、素人が使うには巨大な肩掛け式のVTRカメラが、いかにもといった様子で蠢いていたくらいですしね。

当然、我らがベトナム解放同盟陣営でも撮影は行われました。一切の説明がないままに・・・・オイオイ

     
  ●撮影宣言

ほとんどの人には寝耳に水。
設定くらい事前に教えておいて欲しかった(笑)

     

「みなさん、こちらに集まって――泣いてください

はぁ!?

いきなり集められて、これまたいきなり泣けといわれても、普通かなり難しい事なのではないでしょうか? プロの俳優だって状況の説明はありますからね。これでいわれたとおり泣けたなら、オスカーはおろかアカデミー賞も狙えますって(笑)
しかし、カメラマンはわかってくれません。ひたすら泣けの一点張りです。そりゃ設定知ってる人ならいいですけどね。こちとらV回してるって事以外わからないんですから。そりゃ酷ってもんではないでしょうか。

「あ!? 説明してないの・・・・?」

意思疎通がパラレルワールドと化していた状況に、さすがにこれは無理な事だと気づいたのか、スタッフさんが慌てて説明を始めたのでした。

それによると、我らが偉大なる指導者ホーおじさんが志半ばにて病没、それを嘆き悲しんだ我々ベトナム解放同盟軍が立ち上がり、米帝傀儡侵略軍に鉄槌をぶちかますべく奮起立ち上がる――という素晴しいストーリーのようです。ならそうと早くいってくれればいいのにね。そういう内容ならば協力しないわけにはいきませんョ(笑)

まず初めに、8月15日は二重橋前の臣民のごとく頭を垂れた我らが解放同盟勢力が、ホーおじさんの訃報に接しいっそうの奮起を誓うという、ある種感動的なシーンでした。が、それもキチンと演技ができればの話なのですが・・・・(苦笑)

しかし、それ以上にスタッフの方が戸惑っているようで、シナリオはあるけれどどうしたらいいのかわからないと、いざ撮影の段になってモメ始めてしまったのです。それぞれに考えがあると、ああでもないこうでもないと意見を戦わせ――られればよかったのですが、その真逆の状態でしたから。

     
  ●右往左往

何をどうするか、なぜかここで揉めてます(笑)

     

「何かいい案はありませんかねぇ?」

対処に行き詰ってしまい、とうとうこちらに投げ出す始末。そういわれても、こちらにだって妙案などあるわけがありません。一同困っていると、颯爽と現れたのはやはり我らが隊長殿でした。

「○○○ というのはどうだろう?」
「ああ、それはいい。カッコイイじゃないですか」

何やらスローガンのような事を提案したのですが、元々聞き覚えのないカタカナ言葉など覚えてられるわけもなく、ここに記す事などできるわけがありません。カッコイイのは確かでしたけど。気になる方はDVDをどうぞ(笑)

そうして何とか撮影にこぎつけたものの、今度はカメラマンが納得しません。

「もう少し動きにバリエーション付けられませんかね」

だからうるさいよって(笑) 打ち合わせもない素人になにを期待してるんだかね。妥協しなさいってば(笑)

そんなこんなありながら、何とかそのシーンが終わると、今度は出撃シーンの撮影という事になりました。

「では、カメラの前を通ったら、後を回ってまた戻ってきて下さい。よくある員数水増しの術です」

ああ、それはよき聞きます。映画なんかではよく使われる方法です。チャンバラの作品中で、シーン別に切られる端役が同じ顔ということですな(笑)

     
  ●撮影開始

いろいろ小細工混ざってます(笑)

     

しかし、ここにも行き当たりばったりな行動なのがバレバレでした。撮影自体は問題が無かったのですが、戻る道がもう最悪。藪のそれもとても通れないような場所だったのです。なもんだから帰りは大渋滞。四苦八苦しながら戻ってみると――

「はい、OKです」

終わってましたとさ(苦笑)

これで我々エキストラの出演は終わりました。しかし、まだ頑張らなければならない人がいたのです。そう、我らが隊長殿でありました。ネタをやらせれば天下一品な我らが隊長殿。
が、一目を隠れるかのように、気づかない内に撮影を終えていたのでありました。

見ていた人の感想は、

「やっぱり、芸達者だよなぁ、隊長は」

確かに。それは納得です。だからこその隊長殿なのです。その辺りの熱演はさらにDVDをお楽しみに(爆笑)

     
  ●隊長殿熱演

気づいたら端っこの方でやってました。
相変わらず熱いです(笑)

     

それが終わったかと思うと、今度は綺麗どころの登場となりました。何がしたいのかよくわかりませんが、やっぱりヤローの中にあっては重要な要因ですからね、わかります(大爆笑)

カメラマンは、ここぞとばかりに注文を出しまくり。

コ ノ サ ツ エ イ オ ワ ラ セ テ ナ ル モ ノ カ

気のせいか、その背後に魔太郎の影が見えたのは私だけでは無い事でしょう(笑)

     
  ●綺麗どころ

撮影の仕込み中。
もし彼女たちがいなかったらこの役、アオザイ兄弟がやったんでしょうかねぇ(苦笑)

     

が、そんな幸福ともいえるひと時は長く続かなかったのです。当たり前ですが、撮影が終わってしまえばそれまでですからね(笑) さすがのカメラマンもシブシブ腰を上げたそのときでした。それまで傍観を決め込んでいた新党指導員が、いきなり近づいてきたのです。

「!?」

驚いたのはカメラマン。いったい何をされるのかと、思わずカメラを盾にして身構えます。オイオイ(苦笑)
しかし、当の本人は、そんな周りの当惑などおかまいなし。ずんずんと近づいてくると、手にしていた自分のカメラを無言のまま押し付けたのでした。

「?」

カメラマンはもちろん、周りにいた我々も首をかしげたのですが、次に見せたの行動にさらに呆気に取られてしまったのです。

写真撮って!

撮影が終わって安心していた綺麗どころの二人を引き寄せると、両わきにはべらせてご満悦のポーズ・・・・

これぞまさに特権乱用!!

当然のごとく、我々の間からもブーイングがわき起こります。羨ましすぎるぞぉ〜(笑)

     
  ●記念撮影?

衆人環視の中、ポーズをつけての堂々の撮影。
まったく関係ないと思うんですが、現状では(爆笑)

     

しかし、そんな事など気にする様子など微塵も見せず、笑みを浮かべたままの返す刀で本領発揮です。

「君たち、即時出撃! いいから出撃!! わかったねっ!?

うわぁ映画みたいな結末。通称、ダテじゃないな・・・・(苦笑)

 

続く・・・・

 

 

後 後

 

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