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前回、GOD氏積年の思いだったらしい記録DVDが制作され、ごく一部の物好きには大好評を持って迎えられました。もちろん私も持ってます(笑) 当然、我らがベトナム解放同盟陣営でも撮影は行われました。一切の説明がないままに・・・・オイオイ
「みなさん、こちらに集まって――泣いてください」 「はぁ!?」 いきなり集められて、これまたいきなり泣けといわれても、普通かなり難しい事なのではないでしょうか? プロの俳優だって状況の説明はありますからね。これでいわれたとおり泣けたなら、オスカーはおろかアカデミー賞も狙えますって(笑) 「あ!? 説明してないの・・・・?」 意思疎通がパラレルワールドと化していた状況に、さすがにこれは無理な事だと気づいたのか、スタッフさんが慌てて説明を始めたのでした。 それによると、我らが偉大なる指導者ホーおじさんが志半ばにて病没、それを嘆き悲しんだ我々ベトナム解放同盟軍が立ち上がり、米帝傀儡侵略軍に鉄槌をぶちかますべく奮起立ち上がる――という素晴しいストーリーのようです。ならそうと早くいってくれればいいのにね。そういう内容ならば協力しないわけにはいきませんョ(笑) まず初めに、8月15日は二重橋前の臣民のごとく頭を垂れた我らが解放同盟勢力が、ホーおじさんの訃報に接しいっそうの奮起を誓うという、ある種感動的なシーンでした。が、それもキチンと演技ができればの話なのですが・・・・(苦笑) しかし、それ以上にスタッフの方が戸惑っているようで、シナリオはあるけれどどうしたらいいのかわからないと、いざ撮影の段になってモメ始めてしまったのです。それぞれに考えがあると、ああでもないこうでもないと意見を戦わせ――られればよかったのですが、その真逆の状態でしたから。
「何かいい案はありませんかねぇ?」 対処に行き詰ってしまい、とうとうこちらに投げ出す始末。そういわれても、こちらにだって妙案などあるわけがありません。一同困っていると、颯爽と現れたのはやはり我らが隊長殿でした。 「○○○ というのはどうだろう?」 何やらスローガンのような事を提案したのですが、元々聞き覚えのないカタカナ言葉など覚えてられるわけもなく、ここに記す事などできるわけがありません。カッコイイのは確かでしたけど。気になる方はDVDをどうぞ(笑) そうして何とか撮影にこぎつけたものの、今度はカメラマンが納得しません。 「もう少し動きにバリエーション付けられませんかね」 だからうるさいよって(笑) 打ち合わせもない素人になにを期待してるんだかね。妥協しなさいってば(笑) そんなこんなありながら、何とかそのシーンが終わると、今度は出撃シーンの撮影という事になりました。 「では、カメラの前を通ったら、後を回ってまた戻ってきて下さい。よくある員数水増しの術です」 ああ、それはよき聞きます。映画なんかではよく使われる方法です。チャンバラの作品中で、シーン別に切られる端役が同じ顔ということですな(笑)
しかし、ここにも行き当たりばったりな行動なのがバレバレでした。撮影自体は問題が無かったのですが、戻る道がもう最悪。藪のそれもとても通れないような場所だったのです。なもんだから帰りは大渋滞。四苦八苦しながら戻ってみると―― 「はい、OKです」 終わってましたとさ(苦笑) これで我々エキストラの出演は終わりました。しかし、まだ頑張らなければならない人がいたのです。そう、我らが隊長殿でありました。ネタをやらせれば天下一品な我らが隊長殿。 見ていた人の感想は、 「やっぱり、芸達者だよなぁ、隊長は」 確かに。それは納得です。だからこその隊長殿なのです。その辺りの熱演はさらにDVDをお楽しみに(爆笑)
それが終わったかと思うと、今度は綺麗どころの登場となりました。何がしたいのかよくわかりませんが、やっぱりヤローの中にあっては重要な要因ですからね、わかります(大爆笑) カメラマンは、ここぞとばかりに注文を出しまくり。 コ ノ サ ツ エ イ オ ワ ラ セ テ ナ ル モ ノ カ 気のせいか、その背後に魔太郎の影が見えたのは私だけでは無い事でしょう(笑)
が、そんな幸福ともいえるひと時は長く続かなかったのです。当たり前ですが、撮影が終わってしまえばそれまでですからね(笑) さすがのカメラマンもシブシブ腰を上げたそのときでした。それまで傍観を決め込んでいた新党指導員が、いきなり近づいてきたのです。 「!?」 驚いたのはカメラマン。いったい何をされるのかと、思わずカメラを盾にして身構えます。オイオイ(苦笑) 「?」 カメラマンはもちろん、周りにいた我々も首をかしげたのですが、次に見せたの行動にさらに呆気に取られてしまったのです。 「 写真撮って!」 撮影が終わって安心していた綺麗どころの二人を引き寄せると、両わきにはべらせてご満悦のポーズ・・・・ これぞまさに特権乱用!! 当然のごとく、我々の間からもブーイングがわき起こります。羨ましすぎるぞぉ〜(笑)
しかし、そんな事など気にする様子など微塵も見せず、笑みを浮かべたままの返す刀で本領発揮です。 「君たち、即時出撃! いいから出撃!! わかったねっ!?」 うわぁ映画みたいな結末。通称、ダテじゃないな・・・・(苦笑) 続く・・・・ |
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