−−  結  編  −−

 

「では、出撃してください」

南ベの老大将をいたぶったすぐ後、出撃の号令がかかりました。まぁ、これはいつもの事なので特にいう事も無いのですが、その後が問題でした。陣地を出て、数メーター進んだ頃でしょうか、いきなりの帰還命令が出たのです。理由はよくわかりませんが、とにかく戻れという事でした。

何で?

疑問に思ったものの命令ですから仕方ありません。気乗りしない足取りで戻ってくると、再出撃の合図を待つ事となりました。陣地内に思い思いに散らばる同志たち。はっきりいって手持ち無沙汰です(笑)

ま、準備は問題なく終わりました。何もしてないから(笑)号令はかかりません。

井戸端話もネタ尽きました。まだ号令はかかりません。

疲れから居眠りする者も現れました。まだまだ号令はかかりません・・・・

やる事万策つきました。が、まったく号令はかかりませんでした(涙)

もうどのくらいたったのでしょうか・・・・いつにも無いインターバルの長さに、少々不安を覚え始めた頃にやっと説明がありました。何でも、米帝側が何かゴタついているとかいう事で、出撃が見送られていたようで。そういう事は早くいって欲しいものです(笑)
という事で、相手が落ち着くまでこのまま待機となりました。

が、やっぱりそこからが長かった。もう、ホントに長かった。このまま終わってしまうんではないかと思ってしまうほどでした。でも、それはさすがに無いだろう――そう思ったときです。

「お待たせしました。移動してください。そうそう、特殊弾倉を忘れないでね」

特殊弾倉――空撃ち用のマガジンの事です。これが出るという事は、次がラストゲームという事になります。

うーん、やっぱりそうだったか(笑) 

だいたい予測がついていた事もあって、特に問題はありません。というか、空マガジンなんて常に持ってるし(笑)

ともかく、今回は本当に出撃となりました。隊長殿を先頭に、ぞろぞろと移動する我ら一同。予備移動という事もあってなおさら緊張感の欠片もありませんでした(笑)

出撃終結地点は、米帝の根城キャンプ・ツボイまで直線で抜けられる所でした。さすがに直視まではできませんが。

「あれ?」

何気なく進行予定方向を見ると、そこには見慣れたピンクとグリーンの異様な物体の姿――いや、ここの公式アイドル『アオザイブラザース』の姿がチラリと見えました。

     
  ●戦場に咲くドクダミ(笑)

ご存知我らがアイドルアオザイブラザーズ。
ちなみに、ドクダミの花ってかわいいんだよね、ホントは。

     

「えっ!?」

気がついた我々は一瞬驚きました。まぁ、二人がどこにわいていようがそれは別に不思議な事ではないのですが、気になったのはその装備。これから交戦場になるだろう場所にいるのにもかかわらず、防護ゴーグルをかけていなかったように見えたのです。

「間もなく突撃になりますので、装備の確認をお願いします」

おいおい、いま防護ゴーグルして無かったよな? いいのか?

そう思ったときでした。ものすごい形相のアオザイピンクがドスの効いた声で叫びながら向かってきたのです。

やっべぇ、ゴーグル忘れてたぜぇ〜 どけ、どけぇ〜〜!!

やっぱりか(笑) 

そんな珍客の嵐が過ぎ去ると、いよいよ時間となりました。

「では、総員突撃!! 米帝どもを駆逐しろぉ〜」
「おおっ!」

雄叫びを上げ、一斉に敵陣めがけなだれ込みます。
とたんに飛び交う銃弾。激しい射撃音に共鳴するかのように響く悲鳴。この段階では、まだ実射撃をおこなっているので、至近距離なだけに当たると痛いこと痛いこと。それだけに演技ではないリアルなリアクションが随所で展開されました。
我々北側は、波状攻撃の再現という事もあって即復活ルールになってますので、嬉しい反面、無限の被弾地獄が待っているという仕掛けでありました。どっちがいいんだか・・・・(笑)

     
  ●敵陣突入

倒れる同志。
これ、演技じゃありません。マジです(笑)

     

しかし、それも合図があるまでで、それ以降は空弾倉を使った本物の演劇になるのです。気合と根性が試されてしまう、このイベント一番の見せ場(だよな?)なのです。

合図はまだか?

いいかげん撃たれ過ぎ、ガマンも臨界に達していた我々は、もうどうする事もかなわず、物陰に潜んで合図を心待ちにするまでになっておりました。本当に痛いんだから・・・・

パン パン パパパン

そのときでした。待ちに待っていた合図の音が響いてきたのです。

「よし、総員装備改変。突っ込むぞぉ〜」
「おおっ!」

弾倉を取替え、心機一転の総攻撃です。後は各自の演技力の勝負――だったはずでした。が。実際はそんなものいりはしなかったのです。

うぎゃぁ〜

あちこちで悲鳴を上げのたうちまわる同志たち。そう、リアルに撃たれて苦悶していたのです。

こらぁ、クソ米軍、装備改変だろう!!

撃たれた痛みと悔しさから怒鳴り散らすものの、相手はまったく動じる気配がありません。

     
  ●極悪米帝軍団

これでもかとばかりに撃ち込まれました。

     

ということは・・・・全員グルになっての罠かよぉ。こりゃ一本とられたぜぇ(爆笑)

などと思っていると、不意に攻撃が止みました。みると、いつの間にか米帝の守備隊が全滅していたのです。なして?
ま、結果的に我々の勝ちとなったようなので、ここは素直に占領をさせていただきましょう。うん、気分いいな。

     
  ●制圧

いつの間にか勝ち戦。
珍しい・・・・と思ったら

     

そのときでした。どこからともなく敵の総大将GOD氏が天孫降臨され、禁断の黒魔術・復活の呪文を行使されたのです。

「米軍の諸君。後退だ、全力で逃げろ! 急げ」

その号令とともに倒れていた米帝どもは蘇り、アンデットにあるまじきスピードで逃げ出したのです。やつら男オバンバだな(笑)

     
  ●神降臨

いずこからか湧き出して、復活の呪文を唱えて逃げて行きました(笑)

     

「あ、やつら逃げるぞ。なんだかわからんが追いかけろ!!」

隊長殿の掛声に、我ら一同その後に続きます。
逃げる米軍、追う我軍。追いつきそうで追いつけない。微妙な追いかけっこの始まりです。その様はなんだか『独立愚連隊西へ』の冒頭部分にダブって思えました。あっちは大陸ですけどね。

     
  ●追撃

逃げる米帝、追う我ら。
このときはまだあんな事になるとは夢にも思っていませんでした・・・・

     


こっちはなまじ山の中だからタチが悪い。足元も不安定なら、高低差も大きい。視界も悪くて、すぐに先行する姿を見失ってしまいます。とりあえずみんなが消えて行った方に走っていくだけです。

     
  ●疲労困憊

大マラソン大会に、もうバテバテ。
ここは満州かネレトバか(苦笑)

     

もうどのくらい走ったでしょうか。途中で迷子の米帝なんかに出会いもしましたが、もう誰も戦おうなんて意識はありません。日頃の運動不足が見事にたたり、動くだけで精一杯だったのです。

     
  ●迷子

やはり、どこにでもいるものです。
丸々一分隊置いてけぼりでした(笑)

     

そうして気づいてみると、いつの間にか出撃地点まで戻っていたのでした。あぁ、フィールド一周しちゃったのね。無理するなぁ・・・・

「はい、全員戻ってきましたか? では、これで本日の作戦は終了です。閉会式をしますので、集まってください」

なんちゅう幕切れなんでしょうか(笑)

 
 

その後、二度目(笑)の閉会式がおこなわれました。お馴染み商品争奪大じゃんけん大会が開かれ、スタッフへのねぎらいの拍手を持って全日程が終了となったのでした。

     
  ●閉会式

商品争奪戦の授与風景。
オーラスの綺麗どころは、やっぱりこの二人になってしまうんでしょうね(涙)

     

いやぁ、今回は最後の最後で疲れました。よかった明日が休みで――ほんとにそう思った一日でした。

 
 
 

最後に、帰ろうとしたら車のバッテリーが上がっていて大慌てしたという事は、国家機密的にナイショです(爆笑)

 

終了

 

 

 

 

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