−− 終 後 −− |
「うへぇ・・・・マジィ?」 昼食休戦もあっという間に終わり、午後の作戦開始となってしまった我が陣営に、困惑にも似た悲鳴が上がりました。何事かと確認してみると、隊長殿を始め、党指導員長、解放軍兵士その他数名が額にしわを寄せておりました。その中で唯一元気だったのがトラジマビキニ――もとい、トラジマ迷彩を着込んでいたMrキャンディ氏でありました。
で、何をそんなに揉めていたのかというと、ここ名物の『イベント記録ヤラセDVD』の撮影のカットについてでありました。 「その方がリアルですから。もうちゃんと用意できてんですよ」 と、まるでOBした検便容器を摘むかのような仕草で、手にしていたコンビニ袋をかざします。なんだか言葉と行動が違うような・・・・(苦笑) 「誰がこんな事いい出したんです?」 小声でそれとなく隊長殿に聴いてみると、ため息と共に力の無い答えが返ってきたのでした。見当はついておりましたが、さすがはGOD氏です(笑) 「でもさ、せめてボイルとかしない?」 珍しく党指導員長が素になって抗議していました。誰だってそうでしょうが、なんか珍しいモノ見たような気がします(笑) 「そんな事ないですよ。あ!? これにトマトジュース足すとリアルになるかも知れない。やってみよ」 と、話を聞いてるのか聞かないのか、唐突にコンビニ袋の中に思いっきりぶちまけてシェイクしたりします。鬼畜だな(笑)
「そうそう、絶対に飲み込まないで下さいね。危険ですから、いろんな意味で(笑)」 「誰がするかよっ!」 盛大に抵抗工作を試みていた党指導員長でしたが、さすがにもうどうにもならないと諦めたのか、悪態の限りをつき尽すとやっと打合せの席に着いたのでした。もちろん、我らが隊長殿などははなから諦めていましたともさ。その他の人達もいうに及ばず・・・・(爆笑) 「それじゃぁ、リハーサルします」 ブンッ! ブンッ! ブンッ! 一斉に大きく首を横に振ります。そりゃそうだ(笑)
しかし、よくよく考えてみれば、豚モツ生を食わされる(形だけとはいえ)方も堪りませんが、それを腹に乗っけられる方も堪ったものではないですよね。ヌルヌルグチョグチョで非常に芳しい代物なんですから。臭い取れないぞきっと。
とかいっているうちに段取りの確認が取れたらしく、無事に撮影が始まりました。米帝の新鮮な死体を担いできた解放軍兵士が、待っていた党指導員長と共に内臓を貪り食うという、まともにやれば非常に猟奇的なシーンなんですが、そこはそれべとべとクオリティ(笑) そこはかとない笑いが漂う中、さすがにNGも無く終える事ができたのでした。 隊長殿はまったくの素 です。演技がリアルなのではなく、リアルに嫌がってますから。実際どんな感じなのかは確認してみてください。私は笑いを堪えるのに苦労していましたけどね(苦笑)
ああ、そうそう、この撮影の間にも作戦は進行しておりました、もちろん。忘れてませんよ。えーっと、早々に追っ払われた作戦指示は、確か ―― 「解放軍と一緒に行って下さい」 ・・・・ まぁ、いわずもがなですが ―― そんなもんですよね(笑)
続く・・・・ |
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